ラジコン飛行機・・

どういうわけか、私は子供のころから、空と飛行機が好きだった。

私がラジコンを初めて触ったのは、20歳のころである。
動力はエンジンで、高価なものだった。
当時学生だった私は、東京の下宿屋で、親の仕送りの一部を貯めこみ、親に内緒で、ついにラジコン飛行機を手に入れたのだった。
その大きさから当然下宿屋の部屋に置くこともできず、販売元の東京の模型店に保管してもらっていた。
模型店の飛行指導日に合わせてその店に行き、そこから店の人の車に乗せてもらい、自分のラジコン飛行機と共に立川辺りの大きな広場に向かうのである。
そこで何度かラジコンの飛行操作を教えてもらった。

学生時代が終わり、郷里に帰った私は、東京の模型店から、郷里の家に自分のラジコン飛行機を送ってもらった。
その大きな段ボール箱に入っているものを見て、家族はみんな驚いた。
町に、誰もラジコン飛行機などを持っている人がいない時代である。
父は直前に他界していて、私は、亡くなった父や家族に後ろめたい気持ちで、届いたラジコン飛行機を触った記憶がある。

飛ばす場所は、ほとんどが田んぼである。
家の裏にも田んぼが広がっており、秋の稲刈りの済んだ田んぼで時折飛ばした。
時々は風に流されて、近くの駅の上空を飛んだりもした。
駅員や、ホームに立つ人達が、その飛行機を見上げていた。
私は、得意げに駅の上空や田んぼ上空を旋回させた。
そのエンジン音に、子供から大人まで、もの珍しさに寄り集まってきたものである。

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