カラスのカーコ

カラスがカーと鳴きました。
ヨシコちゃんが、お母さんにたずねます。

「カラスは笑うときもカーって鳴くの?」
「そうね、カラスだけじゃなくって、犬や猫の笑い声って聴いたことないわよね」

カラスがカーと鳴きました。
「カラスはお友達と話したり、笑ったりできないの?」
「そうね、でも、カラスには、カラスにしか分からない言葉があるのかもしれないわよ」

カラスがカーと鳴きました。
「あ、いま、カラスが笑ったよ」
「えっ? お母さんには、同じ鳴き声にしか聴こえなかったけど」
「ヨシコには、カラスが笑ったように聴こえたよ」
「本当に?」
「ウン」

カラスがカーと鳴きました。
「ねえ、ねえ、お母さん、カラスって歌を歌えるの?」
「さあねえ、歌えるんじゃないかしらね。ヨシコはどう思うの?」
「歌えるよ」
「じゃ、歌ってごらん」
「カァー、カァー」
「いつもと同じカーじゃないの」
「ちがうよ。いつもはカァーだよ。そして今のは、カァーだよ」
「お母さんには、同じにしか聴こえないけど」
「だから、もう一度歌うから、よーく聴いてね。カァー、カァー」
「え? いつもと同じだけど」
「だから違うんだってば。カァー、カァー」

カラスがカーと鳴いて、飛んで行きました。

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先日、引き出しの中を整理していた折、折りたたまれた一枚の紙片を見つけました。
日付は、2011年9月28日、と記されています。
そして、以下のような文章が頭に記されておりました。
「もう一度読んで!」
と子供がいうような、絵本を作ってみたいなぁ。・・
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すっかり忘れておりました。
私が書いた文章でした。
メモ魔の私は、余白のある紙片などがあると、ついつい思いついたことや文章などを書く癖があるのです。
そして忘れ置いてしまうのです。

今回のこの紙片、捨てようとして、いったんは丸めてしまいました。
しかし、この紙片も運命というものを持ち合わせているのでしょうか?・・
私は、丸めた紙片を広げなおし、いまこうして、ブログに残すことに決めたのですから。

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